【介護保険制度について】
ご家族の老人ホーム選びをサポートするために、まず知っておきたいのが「介護保険制度」です。
介護保険は、高齢者が介護サービスを利用する際の経済的な負担を軽減し、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための制度です。
この制度を正しく理解することで、ご本人に合った介護施設を選びやすくなります。
◆ 介護保険制度とは?
介護保険制度は、40歳以上のすべての人が加入する公的な保険制度です。
要介護状態や要支援状態となったときに、必要な介護サービスを1〜3割の自己負担で受けることができます。
【対象者】 第1号被保険者:65歳以上の高齢者(介護が必要になった場合)
第2号被保険者:40〜64歳の医療保険加入者(加齢に伴う特定疾病が原因の場合)
【利用の流れ】1. 市区町村の窓口で「要介護認定」の申請
2. 認定調査と主治医の意見書のもと「要支援1〜2」「要介護1〜5」に区分
3. ケアマネジャーと介護サービス計画(ケアプラン)を作成
4. 必要なサービスを選択し、利用開始
◆ 利用できる主な介護サービス
介護保険制度を使って、以下のような在宅・施設サービスを利用できます。
【在宅サービス】 ・ 訪問介護(ヘルパー) ・デイサービス ・訪問看護 ・ショートステイ
【施設サービス】 ・ 特別養護老人ホーム(要介護3以上) ・介護老人保健施設(老健) ・介護医療院
◆ 介護保険が使える老人ホームと費用目安
介護保険を利用して入居できる施設には、以下の種類があります。それぞれに特徴と費用の違いがあります。
1.住宅型有料老人ホーム・・・見守りや食事、入浴、掃除など、日常生活を行なう上で必要なサービスが付いた施設です。
身体介護や看取りまで対応できる施設も多くあります。
・外部の訪問介護や通所介護を利用
・入居対象は自立〜要介護
・月額費用の目安は約11〜30万円
・介護保険の適用は訪問介護など
2.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)・・・バリアフリー構造や部屋の広さなどの一定の基準を満たしていて、
基本的に安否確認と生活相談サービスとなっていますが、
24時間スタッフが常駐、看取りまで対応する施設も多くあります。
・入居対象は自立〜要介護
・月額費用の目安は約11〜25万円
・介護保険の適用は訪問介護など
3.介護付き有料老人ホーム・・・介護サービスを行なう介護スタッフが24時間常駐しています。
日常生活からリハビリテーション、医療ケアサービスまで幅広く、施設によってサービス内容は異なります。
・入居対象は要支援〜要介護
・月額費用の目安は約15〜35万円
・介護保険の適用は施設サービス
4.グループホーム・・・認知症対応。少人数で家庭的なケアで原則医療ケアは行なっておりません。
施設住所と同じ市区町村にお住まいの方が対象となります。
・入居対象は要支援2〜要介護
・月額費用の目安は約12〜20万円
・介護保険の適用は施設サービス
※上記金額は一例です。施設により異なります。
◆ 介護保険の自己負担割合と注意点
介護保険の自己負担割合は、原則として「1割」ですが、所得に応じて「2割」「3割」の場合もあります。
【負担割合の目安】・年金収入が280万円未満(単身世帯):1割
・一定以上の所得がある場合:2〜3割
また、 介護保険ではカバーできない費用(居住費・食費・日常生活費など)は自己負担です。
入居時の「入居一時金」がかかる施設もあります(0円〜数百万円)。
◆ ご家族様に向けたアドバイス
介護保険制度は複雑に感じるかもしれませんが、うまく活用することで、費用を抑えながら安心して生活できる環境を整えることができます。
ご家族としては、以下の点に注意して施設探しを進めてください。
・要介護度の確認(認定申請がまだなら早めに)
・どのような支援が必要か(医療対応、認知症対応など)
・施設の費用とサービス内容
・見学・体験入居で実際の雰囲気を確認
◆ビーナス老人ホーム紹介センターでは、介護保険制度のご相談から施設のご紹介までトータルにサポートいたします。
お一人おひとりの状況に応じたご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。